製造業向けサプライチェーン・インテリジェンス
概要 Resilireは、製造業向けにAIを活用したサプライチェーン・リスク管理プラットフォームを提供しています。Tier 2(二次取引先)以降を含むサプライヤーネットワークの可視化、リアルタイムでのリスクイベント監視、コンプライアンス報告の一元化を実現しており、参加する製造企業やサプライヤーが増えるほどネットワーク効果が深まる構造を持っています。規制強化や顧客導入の追い風が強まるなか、Salesforce VenturesはDNX Venturesと共に、日本の製造業分野における主要なAIネイティブなプラットフォームとしてのResilireのポジションを支援すべく、同社の資金調達ラウンドを共同リードしました。 事業機会 日本の製造業は、数十カ国・数千のサプライヤーに及ぶ世界で最も複雑なサプライチェーンを運用しています。しかし、大半の企業はTier 1(一次取引先)を超える領域のリアルタイムな可視性を欠いています。地政学的リスクの高まりや新たな規制の導入に伴い、この盲点は経営陣が直接取り組むべき課題へと進化しました。日本政府がサプライチェーンに関する新たな開示・報告基準の策定を進める一方で、それを支えるインフラはまだ存在していません。 ソリューション Resilireは、製造業向けに特化して設計されたAI搭載のサプライチェーン・リスク管理プラットフォームを提供しています。以下の3つのコア要素が連動して機能します。 Resilireの構造的な差別化要因は、そのネットワーク効果にあります。新たな製造企業が参画するたびに、そのサプライヤー情報もプラットフォームに追加され、共有データインフラとしての価値が累積的に高まります。導入企業からは、インシデント発生時の影響評価に要する時間が、Resilire導入後に約3分の1に短縮されたという報告が寄せられています。これは、受動的な対応から予防的な調達戦略への転換を意味しています。 Resilireを支援する理由 創業者である津田裕大氏は、キャリアの初期に西日本豪雨を経験したことをきっかけにResilireを設立しました。「サプライチェーンの脆弱性は、データを活用して解決すべきインフラの課題である」という彼の信念は、創業以来一貫しています。 この信念は、顧客基盤の質にも表れています。自動車、化学、製薬、重工業など、日本を代表する製造業の最大手企業が幅広くResilireを導入しています。これらの導入は単なる実証実験(PoC)にとどまらず、ミッションクリティカルな業務における本格的な活用へと移行しています。 Resilireが非常に強固なポジションを確立している理由は3つあります。 今後の展望 サプライチェーンのリスク管理と安定化は、単なる業務改善の域をはるかに超え、企業経営の中心的な課題となりました。Resilireはその最前線に立ち、日本の産業基盤の安定性を確保する象徴的なスタートアップとして業界を牽引しています。 Salesforce Venturesは、DNX Venturesと共にこのラウンドを共同リードできることを誇りに思います。 Salesforce Venturesへようこそ、Resilire!
Welcome Sakana AI!日本のAIの未来を築く
事業機会 日本は今、極めて重要な局面に立たされています。それは、いかにAIを活用して生産性を向上させ、次なるイノベーションの波を牽引するかという点です。機会は明白ですが、その実現には日本のユニークなビジネス環境に合わせて構築されたソリューションが必要です。グローバルなAIプラットフォームは、日本のワークフローや意思決定プロセスと一致しないことが多く、一方で国内のソリューションは歴史的に、基礎研究やインフラよりもアプリケーション層に重点を置いてきました。 日本の産業界がAIによって生産性の向上を実感できるよう支援する、エキサイティングな機会がここにあります。今求められているのは、世界クラスのAI研究と、日本企業のニーズに対する深い理解を兼ね備えた企業です。 ソリューション Sakana AIはその架け橋を築いています。2023年に設立された同社は、複数のモデルを組み合わせることで、特に日本企業にとって優れた性能と効率を実現する高度な大規模言語モデル(LLM)を開発しています。既製品をそのまま提供するのではなく、Sakanaは彼らが「レイヤー3.5」と呼ぶ、AIモデルと実世界の企業アプリケーションの間の重要な領域に注力しています。 具体的には、Sakana AIは、深いビジネスの洞察と高度なAI技術を組み合わせ、各顧客のワークフローに合わせた最適なAIサービスを提供します。その結果、AIは理論上機能するだけでなく、日本企業の実際のオペレーションにシームレスに統合されるのです。 同社は当初、日本で最も要求の厳しい2つのセクター、金融と防衛をターゲットにしました。すでにSakanaは、日本を代表する2つの金融大手、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と大和証券においてソリューションを展開しており、深いドメイン知識を活かして、それぞれのワークフローに最適化されたシステムを構築しています。今後は、ミッションクリティカルな業界での初期顧客から得た知見を活かし、製造業やその他のセクターへと拡大し、高品質なソリューションを大規模に展開していく計画です。 Sakana AIを支援する理由 Sakana AIを率いるのは、世界的に著名なAI研究者であるデイヴィッド・ハ氏(CEO)とライオン・ジョーンズ氏(CTO)、そして外交官としての経歴を持ち、メルカリの欧州拠点責任者も務めた卓越した事業開発の専門家、伊藤 錬氏です。 デイヴィッド・ハ氏は、ゴールドマン・サックスのデリバティブ・トレーダーからGoogleのAI研究者を経てSakanaを創業しました。この経歴により、技術的な深みと企業の意思決定プロセスへの理解という、稀有な組み合わせを兼ね備えています。ライオン・ジョーンズ氏は、現代AIの基盤となる画期的な2017年の論文「Attention Is All You Need」(Transformer)の共同執筆者の一人です。彼らは共に、間違いなく日本最高峰のAI研究者・エンジニアチームを結成しました。 この世界クラスの研究能力と洗練されたビジネス実行力の組み合わせこそが、Sakanaを際立たせている理由です。グローバルなAI企業は、日本企業への浸透に苦戦してきました。日本のAIスタートアップは貴重な市場知識を持っていますが、真に高度なソリューションを提供する技術力を持たない場合が多くあります。一方、Sakanaはそうしたローカルな知見と、世界クラスのAI研究力を独自に融合させ、日本のビジネス要件を深く理解した高度なAIソリューションを提供しています。 同社の勢いは、このユニークな立ち位置を反映しています。Sakanaは日本で最も早くユニコーン企業となった企業です。労働力不足への対応と生産性向上が国家レベルの急務となっている今、Sakana AIは最先端のAI技術を活用して、日本の産業基盤全体に業務効率化とレジリエンスをもたらしています。 今後の展望 あらゆるセクターでAIの実装が不可欠となる中、日本のAIイノベーションの最前線にいるSakana AIを支援できることを光栄に思います。 我々は、Factorial Funds、MUFG、Khosla Ventures、Googleなどと共に、このシリーズBラウンドに参加できることを誇りに思います。Sakana AIが日本産業界のAI導入を加速させ、真の変革をもたらすソリューションを提供していくことを楽しみにしています。 Sakana AIをSalesforce Venturesのポートフォリオに迎え入れることを大いに歓迎いたします。